9.11のその日、取材班Aはイスラエルの長距離バスに揺られていた。ラジオから事件が流されるや車内はどよめき異様な雰囲気に包まれたという。空港は閉鎖され、ただでさえ厳しい検問や手荷物チェックが、しゃれにならないほど時間がかかるようになった。それでも目に見える変化はそんなもので、人々は普通に暮らし、毎日市場で買い物をし、週末には祈り、バスもちゃんと運行していた。
「今日はナハリアを取材して明日は○○へ行きます」Aからメールが入る。・・・翌日、駅は爆破されていた。そんなやり取りが2回続いて、さすがに日本で帰国を待つほうがハラハラした。本人は「だいじょうぶっすよ〜」とケロリとしていたが。いい国なんだけどなあ。今は旅行どころじゃないのが、なんとも残念。

エルサレムにある岩のドームはイスラームの聖地。このドームが建つ場所は「神殿の丘」というユダヤの聖地。
イエスが生まれたナザレにある聖ヨセフの教会にある家族の像。
春の1週間、大地は野生の花でおおわれる。道路の向こうはヨルダンだが花に国境はない。