どこの取材でも天気がいいにこしたことはないが、ことさらアイルランドは太陽との戦いである。緯度でいえばはるか樺太の北。真夏以外は何しろ日が短い。加えて変わりやすい天候。今晴れていたと思ったらにわか雨。通常はどんより。北のほうは青空が見えているのに、振り返れば雲り空・・・ということもある。バスで移動中、どんどん雨雲が追いかけてきて、やたらあせったこともある。ほかの乗客はもちろん平然としていたが。
ガイドブックでは、旅心を喚起するためにどうしても好天の写真が多くなる。どんよりとした空では「行ってみよう」という気がなかなか起きないからだ。でもアイルランドの本当の姿は、晴天ばかりではない。できればホントの空気も伝えたい。カメラが濡れるのはごめんだが、旅行する分には雨も風もなんのその。じとじと降り続く日本のような雨じゃないから、憂鬱な雰囲気はあまりないのだ。雨やどりに寄るパブや駅舎でのひとときも楽しいものです。

ゴールウェイのストリートミュージシャン。
ボイルアビー。修道院跡です。
キャリック・オン・シャノンのクリスタル工芸師。ラグビージャージを着ているところがアイルランドだなあ(緑じゃないけど)。